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以前のこと~誕生・1

私たち夫婦の長男ショマが誕生したのは平成9年12月4日。
母になる私は24歳でした。

雪国に大雪をもたらす雲は薄い桃色を帯び、
雲から落ちてきた雪は街を仄かに白く照らします。
大雪の日は街が発光するというイメージが私にはありますが
ショマが生まれた日は灰色の雲が重く垂れこめ、
朝から辺りがどんよりと暗かったのを覚えています。

病院の窓から覗く
ちらちらと不規則な方向に舞いながら
近くを流れる鈍色の川に雪が吸い込まれていく様は
これから雪に覆われる北国の本格的な長い冬の到来を告げるようでもあり、 
その寂寞とした光景は
はじめての出産を迎えるということもあって心細いような気持ちを 私にもたらしました。

出産、子どもを生むというのは如何なるものだろうか。
想像を絶する痛みなのだろうか。耐えられるのだろうか。
このお産を終えるころには雪が積もっているのだろうか。

姉と出産の時期が重なり、産婦人科病院への入院もほぼ同時期。
私より少しだけ予定日の早かった姉は難産で苦しんでいました。
実家の母も姉を案じて病院に詰めていたものの、
母はどうして苦しんでいる姉を前に腰をさするでもなく、
睡眠導入剤を飲んでしまうのでしょうか。
枕が変わると眠れないわと言いながら、素早く寝付いていたという。
寝る場所を家から病院に代えていただけじゃないかっていう。

よく寝ていた母に代わり、
姉の病室にこまめに足を運びながら腰をさすり、
水分を補給し、かいがいしく世話を続けました。優しい妹です。
12月1日、3日ほど陣痛に苦しんだ後に姉の子どもが無事誕生しました。
そのころには妹の私が寝不足でぐったりです。

入院した病院では医師がひとりだったため、
計画的にお産を行うために陣痛促進剤が使われていました。
予定日を過ぎていた私も12月4日の朝から陣痛促進剤を使うことに。

朝から錠剤を飲み始め、昼前にはお腹がキュッと搾られる、
いや、ネジネジにねじられるような痛みが襲ってきました。
姉の出産の手伝いをした疲れと緊張が抜けきっておらず、
それこそ場所が代わってなかなか寝付けない日が続いていたこともあり、
「眠い」と「痛い」の波が交互にやってくる。

眠い、痛い、眠い…でもでも、こりゃ痛すぎるじゃないのよ!!

ここでひとつ問題が。
この病院の先生は、陣痛の痛みに声をあげると怒るよという
噂をちらほらと耳にしていました。
(風の噂ですので真偽のほどはいまだ定かではありませんが…)

てやんでい。声をあげずにいられるか。でも怒られるのは怖い。
初めて経験することで注意を受けたら気持ちが萎えてしまうという自分の性格を考えて、
歯をくいしばってなるべく声をあげないようじっと我慢。

脂汗を垂らしながら痛みに耐えること9時間余。
ああ…猛烈に猛烈にトイレに行きたい。
切羽詰まった感覚に突き上げられ、しばらくトイレに籠る。
それが日頃よく知り得ている 
「トイレへ行きすっきりと朗らかに出したい衝動」 とは違っていた模様。
様子を見に来た看護師さんが、ああ生まれちゃう~~と慌てていて
私はトイレから分娩台へ運ばれました。

何が何だか、トイレからの直行でパニック。
過呼吸状態に陥ってしまって酸素マスクをあてがわれ、
過呼吸状態ながら酸素マスクがちょっと臭かったので、一瞬正気に返り
分娩台の上にていきむこと15分。

ちょうど夜8時ごろ、我が家の第一子であるショマが生まれました。

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      いつも応援ありがとうございます^^
      24歳でしたっていい響きだなぁぁ。

| 自閉症関連~以前のこと | 02:52 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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