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以前のこと~ひとりになりたい・3

さらに困ったことのもうひとつは多動。

気になるものがあったら危険をかえりみず走る走る。
危険をかえりみず、では言葉が適当ではないかもしれません。
危険がわからないのです。

3歳以降の話ですが、
車で走行中、チャイルドシートを外し、
助手席に移ってドアを開けて降りようとしたこともありました。
数十メートルはドアを開けたまま走ってしまいましたが、
咄嗟にハンドルを握る別の手でショマを押さえ、なんとか切り抜けました。
そこまでして近くに行きたい、見たいと思うほど気になるものは何だったのか。
走り抜けてしまった後ではわからなかったけれど
きっとショマの欲望が疼く「何か」があったのでしょう。

道路にも平気で駆け出していく。
大型スーパーに行けば、
家具とともに飾られているディスプレイのフランスパンを
ラグビーボールのように抱えて走り出す。

高いところに登る。テレビの上、キッチンの上。
さらに高みを目指して屋根の上にも登るのだ。

玄関で私が来客に応対している間に
2階にあがり、鍵とさらに別付のロックを外して屋根に出てしまう。
ふと上を見上げたら、
自分の頭越しに小さな足がぶらぶらと揺れているのが見えました。

足???

何が起こっているのか自分の理解の範疇を超えていて、
屋根の上に座っているショマの足だ! と理解したときには
来客の方がすでに2階に土足で駆け上っていました。
ああどうしようどうしようとオロオロする私に代わって
窓から屋根に出て助けてくださいました。

運動神経が発達しているようには思えないのに、
やたらとバランス感覚だけはいいのです。落ちない。
落ちたところを目撃したことはありません。
助けに行く大人のほうがぐらぐらして危ないくらいです。
だからといって、高所に登るのを制止しなくていいかといえば
管理者ですからそうもいきません。
登ったら降ろし、登ったら降ろしの繰り返しです。

こうした騒ぎが何度かあり、
ご近所の方で梯子を持ってきて助けに来てくれる方もいらしたので
ショマのことはちょっとした噂になっていたのだと思います。

****************
あるとき、ご近所に住む老婦人からお茶会への誘いがありました。
こうしたお茶会を自宅でたびたび開いていらしているようで
それ以前にも、隣の家の奥さんと私とで招かれて行ったことがありました。
何人かの子育て中のお母さんが出席してのお茶会で
知らない人ばかりだったけれど、親睦を深めようということなのかな? と。

2度目のお茶会のお誘いも、断る理由もなく
今日は別の場所でとおっしゃる老婦人の後を
ショマをベビーカーに乗せて、とぼとぼとついていきました。

ここまでで、察せられている方もいらっしゃるかもしれませんが
2回目のお茶会の本題は宗教へのお誘いでした。

まったく知らないお宅に、私たち親子一組だけ招かれるというのは
やはり救いを差し出さなければまずいと思われたのかな。
宗教そのものを否定するものではないけれど
今の育児の状況にくわえて、別のことを考えるのは煩わしくて。
どうやってお断りしようか思案したのですが…。

結局、ショマがお仏壇?のようなものに登り、
その中にあった大事なものを直に触るという、たぶん禁忌に近い振る舞いをしたのでしょう。
招かれた先のお宅の奥様がお怒りになって、
その場は凍り付き、もう帰ってくれという空気に。
ショマはお供えされていたみかんが食べたかったのです。
そしてその目的は達成され、ショマは一人黙々とみかんを剥いて食べていました。

いたたまれなくなって、
私は逃げるようにその場を辞し、
ショマの振る舞いによってお断りの言葉を考えなくてもよかったことにホッとしつつ、
私たちが望んでいたかはさておき、
なんとかこの親子を助けようと考えたであろう先方様の思いを怒りや呆れに変えてしまう、
神仏をも恐れぬショマの動きはすごすぎる…と思いました。



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