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以前のこと~日を重ねる・5

全く知らなかった。
様々な事情があったのかもしれないけれど
それはずっと知らさせることもなかった。
その子が自閉症なんて。

ショマを育ててみて、この様子を私はどこかで知っていると思い、
遠く映画や本の中の世界ではない、
私のごく身近に自閉症の人がいたのだとはっきり理解しました。

放課後にその子の家の前を通ると、
素っ頓狂な大きな声が聞こえてくるのです。
その声をなだめるようなお母さんの声が聞こえてくるのが、
家でも学校と変わらないんだなぁと可笑しくて、
お母さんも大変だよねと笑いがこみあげてきました。

中学卒業後は高校に進学したけれども、
ひどいいじめに遭い、家族で県外へ引っ越しをされたと聞きました。
それも真偽のほどは定かではなく、
ても、その話をちらと耳にしたときは、
あの様子ではまぁ学校生活は厳しいだろうと思いながらも、
自分には関係のない話として心の片隅に留める程度の話でした。

自閉症に関する情報が今よりもっと少なかったであろう時代に、
どれほどの苦労を重ねて、
あの子のお母さんは我が子を世間に送り出していたのか。

母親としての思いに我が身を重ねると、
私はなんということをしてしまったのだろうと
自らの残酷な仕打ちへの後ろめたさで胸は苦しくなるのに、
実際に自分の子どもが声をあげて走り回るのを見るのは嫌で嫌でたまらない。
障害児丸出しじゃないかと。
差別とは無縁だと思ってきた私であったはずなのに。

スポーツもして、勉強もして、大人になったら恋もして、人の世の苦楽を知る。
出生時に願ったそんな簡単なことすら叶わないのかと悔しくて。
中学生だったあの日、知識もなくあの子を、
あの子だけでなく周りのご家族のことも心中で嘲笑っていた報いが
今こうしてショマの姿となって眼前に現れてきたのかとさえ思いました。

私は、かつての同級生たちに会う機会があったら、
私の子どもが、クラスにいた奇妙に見えたあの子とそっくりと言えるのだろうか。

言えないかもしれない。

それは、私が自分の子を恥じているからなのだろうと悶々とする日々でした。


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