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糸を手繰って

続きです。
病院から出て家に戻り、真生をキャリーから出して抱っこして
よかったねよかったねと声をかけても、気持ちが浮ついて信じられない気持ちでした。
誰かつねって。でも痛いのはイヤなので、この喜びを誰かと共有しようと思い立ちました。
私は滅多に、滅多にというか夫に自分から電話をすることは皆無に近くて
冷たいとか、金城君に似てないからなんだな!とか
小さな嫌味を夫から言われることがあります。
でも、まずは夫に今までのお礼も兼ねて電話せねばなるまいて。
ということで電話したのですが、電話してくるなんて何があったんだ!と慌てふためいた様子。
私が電話したら非常事態になるんだと知りました。
真生がね、今回の検査で陰性だったんだよ! いろいろありがとう!と
弾んで伝えたのですが、陰性ってなんだっけ……という、
ぷりっぷりに弾む気持ちを込めた言葉もしぼんでゆくばかりの返事が戻ってきました。
陰性とは…という説明から始めて、夫に報告の電話を終えて次に沢さんにメールをしました。

この夏、沢さんには真生とチビニャンズのことで何度家に足を運んでもらったことか。
沢さんは福祉関係の仕事をしていますが、
福祉事業所というのはどこも人手不足で大変です。
そして仕事の内容もハード。にもかかわらず、貴重な休みの日に足を運ぶだけでなく、
当直明けで少し時間が空いたりしたときにも昼の弁当を持ってきてくれたりもしました。
結局、私たちは愛姫と左馬介を手離せなかったのですが
チビニャンズを紹介してくれるサイトはないか、
近場で里親さんになってくれる方はいないかと陰で奔走してくれました。
先日は家族食事会に参加させてごめんね、実はまたお祝い事が…
云々というメールを送ったのですが、すぐに電話がかかってきました。
ちょうど休みの日でスーパーヤマザワの駐車場にいると。検査の結果を伝えて、
最初はよかった真生ちゃんよかったと沢さんも喜んでくれたのですがそのうち
  
 う゛え゛っうう゛ええ゛っっえええ゛゛真生ちゃん…うあ゛あ゛うえっ


もはや、パソコンのキーボードで表現するのには不可能な嗚咽に変わっていました…。
そこ、ヤマザワの駐車場でしょっ!!とこちらが心配になるくらいに。
真生に出産させてよかったのかと悶々と悩む私を
これしか方法はないと信じようといつも励ましてくれたこと。
真生と暮らすことになって、病気に関する正しい知識を持つ、ウイルスを必要以上に恐れるな、
でもやるべきことはやらねばという気持ちでした。
ショマやスズも、二階に行った後は手を洗って消毒液で消毒する、
消毒を終えた後でなければチビニャンズには触らないということを覚えてくれました。
それは措置として必要なこと、気持ちの面とは割り切りをつけるという心持ちでしたが
ウイルスは目に見えないものなので、これで措置は足りているのか、
感染はこの程度で防げるのかという恐怖心がどこかにあり、
また割り切るといっても、真生の赤ちゃんに触るために手や、真生が触れたものを
消毒するというのは切ないものがありました。

母が夏に仙台に来た日、あの日ブログに追記を入れた後、
数人の方から励ましのメールをいただきました。沢さんとは直接電話で話しました。
あの日、母が仙台をすぐに後にしたことではなく、
チビニャンズに触るとばい菌がつくとスズが言われたことがガーンと堪えていました。
気持ちが張り詰めすぎていたのだと思います。
沢さんと電話で話したときに、たぶんパソコンでは再現不可能な声で泣きました。
散々泣いた後に沢さんから返ってきた言葉は、私にとって驚くべきものでした。
この人は女性の皮をかぶっているけど、本当の夫には申し訳ないけど、
私のもうひとりの夫ではないのかしら…とさえ思いました。
あの日、私は何があってもムーコちゃんのことは泣かせないと堂々と宣言した沢さんが
スーパーヤマザワの駐車場で、たぶん人目も憚らず泣いているということに涙しました。
泣かせないって言ったのに大嘘つきです。 

06ce6c4e.jpg 
真生と出会った小学校のそばの路地を毎日歩きます。
毎日のことなのに、その度にとても不思議な気持ちになります。
二度目に会ったとき、小学生の男の子の小脇に抱えられていた真生。
私と真生が過ごす僅かな時間の交差で出会ったようなものなのに
細い糸が様々なところからつながって、縒り合わさって
彼女と彼女の子どもたちに会えた気もします。

真生の身体状況を診て、子猫を生ませる指示をしてくれた獣医師の先生との出会い。
真生は私にとってはじめての猫なのですが、
ちょっとウサギのマモちゃんに似ているのです。世話の仕方も、怖がりなところも。
あら名前も似ている。マモちゃんも、真生の通った病院で悪性腫瘍を治してもらいました。
ひどいアレルギーだった竜を診てもらってからですから、
先生とのお付き合いも10年を越えます。
命を預かるということだから色々な意見があると思うけれど、
誰がなんといっても、私があなたの決断を支持すると、
最後まで親身に相談に乗ってくれた先生です。

スズが学区を越えて小学校に入らなければ、通ることのなかった路地。
この日記をつけていなかったら出会うことも言葉を交わすこともなかった人との出会い。
私はこういうことがとても不思議でたまらないのです。
不思議でうれしくて、出会いの差配はどこの誰がしてくれるのかわからないけど
悩みながらも何度も嬉しい涙が出るような経験を真生との出会いがもたらしてくれました。
私が持っている数本の糸の先に真生もいた。
縁あって一番近い家族という存在になりまだ皆で糸を紡いでいる最中だけど、
少しでも丈夫な糸に縒り合わせていけたらと思います。

【たそがれ真生兵衛、抱っこされて外を見るのが好きです。】 
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ありがとうございます。よろしくお願いします。

今後、もう一度検査があります。
検査キットの精度は非常に高いものということですが真生の場合は、
初回の検査で色が薄く出たため擬陽性の判定で、
その後血液の精密検査をお願いして陽性反応を確認しました。
そのような経過があったので、再検査が終わってしっかり結果を確認するまで、
またチビニャンズの避妊、去勢手術を終えるまでは
(麻酔適合検査の後、手術は愛姫は一月に、左馬介は二月に予定しています。)
暮らし方に配慮していきたいと思っています。
今回の真生の検査の直前、階段を塞ぐのに養生パネルではいつまでも無理かしらんと
使えるかどうかよくわからないけれど、安くなっていた資材を買ってきました。 
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出番のない資材になってくれるといいなぁ。。

| 猫関連 | 20:17 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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